イラスト 制作機材

M2Pro Mac Miniをイラスト制作に3ヶ月使ってみた

3月初めにかねてより欲しかったM2ProのMac Miniを購入し、そこからイラスト制作の仕事に使い続けてきました。

基本的には十分すぎる性能を持っているので、これさえ買えば快適なイラスト制作ができますが、使い続けることでみえてきたメリットやデメリットを紹介しつつ、M2Pro Mac Miniをレビューしていきます。

M2Pro Mac Mini

M2Pro Mac MiniはAppleから2月3日に発売された新型のMac Miniです。

価格は2023/6/26時点で税込184,800円です。

6つの高性能コアと4つの高効率コアを搭載した10コアCPU、16GBユニファイドメモリ、512GB SSDを搭載しております。ディスプレイはThunderbolt経由で2台、HDMI経由で1台の合計3台のモニターを同時に接続できます。

背面にUSB-Cポートが4つ、USB-Aポートが2つあります。モニターはこのUSB-Cに2台とHDMIに1台接続します。

M2Pro Mac MiniはThunderbolt 4(最大40Gb/s)x4なのでUSB-Cを使う場合はどこでも速い読み書きができます。

モニターを接続する場合は2つ分のポート消費してしまいますので注意が必要です。

僕は2台分出力していますが、Caldigit TS4という外付けドッキングステーションを使用し、そこから2本に分けてますので1本で2台分出力しています。

インターネットを使う場合は基本的にWi-Fiで十分です。僕はアップロードの速度を上げたいので有線接続にしています。ダウンロードもアップロードも速度が全然ちがうので、ルーターから離れていない限りは有線での接続をオススメします。

イラスト制作での使用感

これさえあれば十分。この一言につきます。

イラストを描く上での遅延も少なく、描画の重いブラシでもなんなく動かせるのでストレスなく作業することができます。また、ボカシやモザイクといった効果処理も速く、ボタンを押して数秒待つだけでも効果が適用されるので調整もしやすいです。

JpegやPNG、PSDでの出力時間も短時間で終わるので、WindowsPCからの乗り換えで作業スピードが大幅に上がりました。

この速さを知ってしまったらWindowsPCには戻れません。

単純にWindowsPCといってもさまざまなモデルがありますので、以下に以前仕事でも使ってゲーミングPCについて紹介しておりますので参考までに。

ただし、Wacomのソフトウェアが足を引っ張って特定の作業でプチフリーズを起こしたりするので、Wacomユーザーの方は少し注意が必要です。

詳しくは”デメリット”にて解説します。

メリット

  • 価格に対して性能が良い。
  • 描いていて重く感じることが少ない。
  • これ1台でイラストも動画編集も快適にできる、万能性が高い。

解説

ミドルクラスのゲーミングPC(約25万円)と比べると、それよりも速い処理ができて18万円で購入できるのでコスパが非常に良い。作業もストレスがかからずにでき、たとえ動画編集であろうと読み込み時間が少なく、待ってる時間が少ないのでテキパキと作業できる。

またWQHDで画面を出力していてもWindowsの4K表示みたいに細かく表示できるので処理を軽くできる。4Kにしてもいいのですが、それだと文字サイズが小さくなってみづらくなってしまうので、そこだけはデメリットかもしれませんね。

デメリット

  • Wacomのソフトウェアが足を引っ張る(特定の作業によりプチフリーズを起こす) ※2023/6/6更新のドライバにて解消されました
  • 高いとまではいかなくとも、そこそこ値段が高い。
  • 人によってはM2 Mac Miniで十分
  • ミドルクラスのゲーミングPCから乗り換えると若干カーソルの動きが遅い。
  • アニメを作る時はメモリのせいか正常にアニメーションの再生ができない

解説

Wacomのソフトウェアがとにかく足を引っ張ってる印象があります。

例えば、点描のようになんども点を打ち込む作業を行うと処理ができず、2回目に打った点まで直線を引かれることなどもあります。とにかく連打に弱いです。

また「最新のファームウェアなら解決する」などもなく、最新のものを入れた方がおかしくなることもあります。僕が使用しているファームウェアも少し古いものを使用しております。

Wacomのソフトウェア問題は2023/6/6更新のドライバーにて解消されました。これによりWindowsでの操作感と同じものになり、これまで使用できなかったディスプレイ設定等も変更することが可能です。おそらくはこれからのドライバーは問題なく使用できると思われます。

価格も18万円はそこそこ高いですね。そして大抵の人の場合はただのM2 Mac Miniで十分です。M2でも「一昔前のフラッグシップ機のMac Proより性能が良い」と言えばわかりやすいかと思います。(だいぶ前のですが)

カーソルの動きが遅いのはそのまんまですね。60fpsでてないのかな?と思うように若干ついてくるのが遅いです。これは慣れるのでそこまで気にする必要はありませんが…。

アニメの制作時、キャッシュが増えて重くなるのかわかりませんが、ある程度やると正常にアニメーションが動かなくなります。おそらくメモリのせいかと思いますが、アニメーション制作をする方はメモリを32GBに変更していただくか、さらに上の機種を購入していただいた方が良いかもしれません。あまり特殊効果なども使わないと思いますので、あえてゲーミングPCにしてメモリを上げてしまうのも良いかもしれませんね。

まとめ

M2 Mac Miniはコスパ最高。イラスト制作・動画編集になんでも使えるが、若干メモリ不足気味。それでも大抵の人には十分すぎる性能。

個人的にはこれを買っていただければどんなイラストでも描けると思っております。とてもオススメな機種です。

ただしアニメ制作する方や大量に動画編集する方には頭打ちになる可能性があるPCですので、そういった作業がメインの方はM2Maxなどの上位機種やカスタマイズ可能なゲーミングPCをオススメします。

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